痛み以上に強く残ったのは、普段は気づかずに過ごしていたことでした。
40代転職×ミニベロ通勤|77,000円で生活を変える体験談で書いた通り、45歳で精肉店に転職して3ヶ月。
まさか雨の日のミニベロ通勤で転倒して、膝のお皿にヒビが入るなんて、思ってもいませんでした。
骨折の経緯は、前編の雨の日のミニベロ通勤で転倒。膝を骨折した日に救われた話にまとめています。こちらは、その翌日の話です。
もちろん痛みはありました。けれど、それ以上に強く残ったのは、普段は気づかずに過ごしていたことでした。
- 当たり前に動けること
- 家の中で普通に暮らせること
- そばで支えてくれる人がいること
歩けることは、当たり前じゃない。
今日は、骨折した次の日にボクが感じたことを5つ、落ち着いて書いてみようと思います。
松葉杖になると2LDKがやけに広く感じた
骨折した当日、妻は最寄り駅まで迎えに来てくれました。財布にあまり現金を入れていなかったので、病院でかかった処方箋代まで助けてもらいました。
家に帰ってからも、
- 洗い物
- 荷物の整理
- 飲み物の準備
- ご飯のこと
ほとんど全部やってくれました。
2LDKの我が家は、普段なら特に広いとも狭いとも思わない広さです。でも、松葉杖になった途端、2LDKが、やけに広く感じた。
飲み物がほしい。アイスが食べたい。歯を磨きたい。
ちょっとしたことですら、自分でやるには気合いが必要だった。
言えば妻が持ってきてくれる。そのたびにありがたい反面、少し申し訳ない気持ちにもなった。
まるで殿様気分だった。
もちろん、本当に偉そうにしたいわけじゃありません。ただ、動けない人にとって「誰かが持ってきてくれる」ことがどれだけ助かるのか、身にしみてわかりました。
コーヒーだけは持ってきてくれませんでした。妻はコーヒーを飲まないので、淹れ方がわからないらしいです。それはちょっと笑ってしまいました。
それでも、
- 布団をかけてくれる
- 風呂上がりに下半身を拭いてくれる
- 着替えを手伝ってくれる
- パンツまで履かせてもらった
- 風呂場の水切りまでしてくれる
そこまでしてもらって、感謝しないわけがありません。骨折して最初に強く感じたのは、妻のありがたさでした。
寝るだけでも大仕事だった
寝るだけでも、ひと仕事だった。
夜、ベッドに上がるだけでもひと苦労でした。
折れていない左足で体を支えながら動くのですが、その左足にも転倒したときの擦り傷があります。だから「片方の足で何とかする」というのが、思っていた以上に大変でした。
まず上半身をベッドに乗せる。そこから左足と腕の力で、ずるずると体を引き上げていく。
文字にすると簡単に見えるかもしれません。でも実際にやると、かなりきついです。
寝る前なのに、ひと仕事終えたような疲れがあった。
そんなボクの姿を見て、妻は少し笑っていました。ボクもその様子がなんだかおかしくて、最後は自分でも笑うしかありませんでした。
そして最後に、妻が布団をかけてくれました。その何気ない動作が、いつも以上にやさしく感じられました。
1日がとにかく長かった
骨折した次の日は、とにかく1日が長く感じました。
松葉杖に慣れていないので、移動するだけで疲れます。
トイレに行くのも、気が重かった。
ちょっと動くだけで「はあ…」となってしまう。
その結果、過ごし方はほぼこの3つでした。
- テレビ前のソファで横になる
- パソコンの前に座る
- トイレに行く
本当にそれくらい。
幸い、Netflixで『医龍』が観られたのでかなり助かりました。あれがなかったら、もっと長く感じていたと思います。
ボクは競馬が好きですが、朝から晩までずっと馬券を買うタイプではありません。それに、そんなにうまくお金を増やせる人間でもありません。
普段は片道7kmのミニベロ通勤で朝から体を動かしているので、動けない日の落差が大きかったのかもしれません。
だからこそ、時間だけがゆっくり流れていく感覚がありました。
普段なら「あっという間」に過ぎる1日が、動けないだけでこんなにも長くなる。
動けないだけで、1日がこんなに長くなる。
松葉杖は膝以外も痛くする
骨折なので、当然いちばん気になるのは膝です。でも、実際に生活してみると、つらいのは膝だけではありませんでした。
痛くなったのは、
- 脇
- 二の腕
- 肩
- 手のひら
こんなふうに、いろいろな場所です。
特につらかったのは、二の腕の裏側でした。
二の腕の裏側が、こんなに痛くなるなんて想像していなかった。
松葉杖は、ただ支えてくれる道具ではない。
腕や肩、体全体を使って移動するものなんだと初めて知りました。
「歩けないからラク」ではなく、「歩けないから別の場所に負担がかかる」。
歩けないからラク、ではない。
実際に体験してみて、松葉杖生活は思っていたよりずっと体力を使うものだとわかりました。
老後のことを考えた
たった1日でも、トイレに行くのが大変でした。着替えるのもひと苦労。普通に立つ、歩く、座る。それだけでこんなに消耗するんだと驚きました。
今は妻が元気だから助けてくれます。でも、老後はどうだろう。そんなことを自然と考えました。
正直に言うと、妻に下の世話をさせるほど衰えたくないとも思った。
老後、こんなんだったら嫌だなと思った。
もちろん、介護サービスに頼ることを否定するつもりはありません。必要なときに助けてもらうのは、とても大事なことだと思います。
ただ、ボク自身は「ただ生きていること」よりも、「やりたいことができること」に価値を感じるタイプです。
自分の足で動ける状態を、できるだけ長く保ちたい。
今の職場の会長は元気に歩いて仕事をしています。これまで出会った80歳の方たちも、ゴルフを楽しんでいました。
だからこそ、今回の骨折で強く思いました。
- 自分の足で動けること
- 行きたい場所に行けること
- やりたいことを自分でできること
なくしてみて初めてわかる大切さなのかもしれない。
これから先の人生のためにも、体をもっと大事にしようと思いました。
まとめ
骨折して痛かったのは、膝だけではありませんでした。骨折した次の日、ボクはずっとこんなことを考えていました。
- 2LDKがやけに広く感じたこと
- 寝るだけでも大仕事だったこと
- 1日がとにかく長かったこと
- 松葉杖生活のしんどさ
- 老後のことを考えたこと
今回あらためて感じたのは、歩けることは当たり前じゃないということです。
普段は気にも留めない日常の動作が、どれだけありがたいことなのか。それに気づけただけでも、この出来事には意味があったのかもしれません。
今はしっかり治して、また自分の足でちゃんと動ける毎日に戻りたいと思います。


コメント