転職したい。でも、決められない。
転職したい。でも決められない。
ボクは45歳になるまで、その状態を何年も続けていました。給料も極端に悪くない。生活もできる。だから動けない。
でも今振り返ると、一番苦しかったのは転職そのものではなく、「迷い続けること」でした。
この記事では、45歳でトラックドライバーから精肉業界へ未経験転職したボクが、なぜ決断できなかったのか、そして何をきっかけに動いたのかを書きます。40代の転職論ではなく、人身事故後に人生を見直したボクのリアルです。
40代になると「転職したいけど」動けなくなる
20代や30代の頃なら、勢いで動けたかもしれません。でも40代になると、そう簡単にはいきません。
家族のこと。お金のこと。体力のこと。年齢のこと。失敗したときのダメージのこと。考えることが増えれば増えるほど、「今のままのほうが安全なんじゃないか」と思ってしまいます。
今の仕事に強い不満があるわけじゃない。食べていけないわけでもない。だから余計に決めきれない。
でもその一方で、心のどこかではずっと引っかかっている。このままでいいのか。本当は変わりたいんじゃないか。そんな気持ちが消えない。
ボクが決められなかった3つの理由
① 給料と安定を手放すのが怖かった
今振り返ると、ボクはずっと給料と安定を優先して仕事を選んでいました。生活は大事だし、家族がいればなおさらです。
でもボクの場合は、その気持ちが強すぎて、「この先どう生きたいか」を後回しにしていました。環境を変えるのは面倒です。新しい職場で一から覚えるのもしんどい。人間関係もまた作り直しになる——そう考えると、今の生活のほうがラクに見えてしまう。
本当はどこかで違和感を感じていたのに、ボクはずっと「生活できてるんだから、このままでいいか」と自分に言い聞かせていました。
② やりたいことがなかった
転職できない理由として、これはかなり大きかったです。ボクには、はっきりした「やりたいこと」がありませんでした。
やりたいことがある人は強い。多少不安でも、その方向に向かって進めるからです。でもボクは違いました。何が向いているのか分からない。何をしたいのかも分からない。
だから転職したい気持ちはあるのに、決めきれない。「辞めたい」と「辞めるのが怖い」の間で、ずっと止まっていました。
今思えば、やりたいことがないから動けなかったというより、動いていなかったから見つからなかったのかもしれません。
③ 45歳で失敗するのが怖かった
45歳という年齢は、ボクの中で思っていた以上に重かったです。45歳で未経験業界へ転職することに、不安がなかったわけではありません。
未経験で通用するのか。転職して今より条件が悪くなったらどうするのか。転職したことを後悔しないだろうか。また一から人間関係を作るのもしんどい——そういう不安が、ずっと頭の中にありました。
若い頃の転職なら「ダメならまたやり直せばいい」と思えたかもしれません。でも40代は、そう簡単には割り切れません。
3つの理由を書き出してみて、ボク自身が「じゃあ、何がきっかけで動いたんだ?」と改めて考え直しました。
人身事故のあと、トラックを置いて精肉へ
ボクはトラックドライバー時代、人身事故を経験しました。もちろん故意ではありません。ですが、その出来事をきっかけに、「このまま同じ働き方を続けていいのか」と本気で考えるようになりました。
事故のあともしばらくは仕事を続けていました。でも以前と同じ気持ちでは運転できませんでした。毎日ハンドルを握りながら、「このまま定年まで走り続けるのか」と考えるようになったんです。
もちろんドライバーという仕事を否定したいわけではありません。ただボク自身は、この出来事をきっかけに人生を見直したくなりました。
それまでは、現状維持のほうが安心だと思っていました。でも本当は、何も変えないまま年齢を重ねていくことにも、不安はあった。そこで初めて気づいたんです。「このまま続けること」も、決して安全ではない。
辞めたあと、すぐに道が見えたわけではありません。やりたいことも、最初から明確だったわけじゃない。それでも、止まったまま悩んでいた頃とは違って、動きながら考えるしかなくなりました。
その中で出会ったのが、今の精肉業界への未経験転職です。正直、最初は毎日が大変でした。肉の名前も分からない。部位も分からない。包丁も思うように使えない。若い頃ならすぐ覚えられたことも、45歳の頭では何度もメモしないと覚えられませんでした。
未経験だし、若くもない。体力的にラクなわけでもありません。それでも少しずつ知識が増え、できる仕事が増えていく感覚は、ドライバー時代にはなかったものでした。
今は「昨日の自分より少し成長できた」と思える日があります。給料だけじゃなく、将来につながる技術や経験を選び直している。40代のキャリアチェンジとして、前より少しだけ「自分で選んでいる感覚」がある——それがボクにとって大きな変化でした。
40代の転職で本当に大事だったこと
ボクはずっと、「納得できる答えが出たら動こう」と思っていました。でも実際には、そんな完璧な答えはなかなか出ません。
やりたいことが明確になるまで待つ。不安がゼロになるまで待つ。自信がつくまで待つ。そうやって待っているうちに、時間だけが過ぎていきます。
大事なのは、全部決まってから動くことじゃなくて、今の自分の本音をごまかさないことでした。もちろん給料は大事です。生活がある以上、無視できません。でもボクは、給料や安定だけで仕事を選び続けると、心のどこかで苦しくなることもあると知りました。
今はまだ理想の途中です。それでも、自分で選んだ仕事をしている感覚があります。不安がなくなったわけじゃないけれど、前より納得して働けています。
迷っていたボクと、動いた今のボク
45歳で転職して、不安がゼロになったわけではありません。今でも、「これでよかったのか」と考える日はあります。でも、迷っていた頃のボクと今のボクでは、仕事に対する見え方がかなり変わりました。
大きく変わったのは、能力そのものよりも、仕事を見る基準だったのかもしれません。
| 視点 | 迷ってたボク | 動いたボク(今) |
|---|---|---|
| 判断基準 | 給料・安定 | 将来の可能性・技術 |
| 思考 | 失敗したら終わり | 失敗しても経験になる |
| 不安 | 今より悪くなるのが怖い | 比較対象が過去の自分に変わった |
| 行動 | 情報ばかり集めて止まる | とりあえず一歩踏み出す |
| 仕事の感覚 | なんとなく続けてる | 手応え・成長を感じる |
| 感情 | モヤモヤ・停滞 | 不安はあるけど前に進んでる |
もちろん、最初からこんなふうに変われたわけではありません。実際は、不安を抱えたまま少しずつ変わっていった感じです。
「正解を探して止まる」状態から、「納得できる方向に進みながら考える」状態に変わったこと——それが、ボクにとっていちばん大きな違いでした。
40代の転職は、勇気だけで乗り切れるものではありません。生活もあるし、家族もあるし、年齢の重さもある。だから簡単に「動いたほうがいい」とは言えません。でも少なくともボクは、迷って止まり続けていた頃より、動いた今のほうが、自分の人生に少し納得して生きられています。
今日の学び
ソムリエの頃も、トラックの頃も、ボクは「答えが出てから動こう」と思いがちでした。でも45歳で精肉店に入って分かったのは、動いていないと、やりたいことも見えてこないということです。
転職したいのに決められなかった年月——今思えば、ボクは「迷い」の中にいただけで、前には進んでいませんでした。1年迷い続けるのと、1年動きながら迷うのでは、全然違う。
失敗するかもしれない。条件が悪くなるかもしれない。それでも、ボクの中では、止まっていた頃より今のほうが、自分の人生を選んでいる感覚がある。それだけで、少しだけ楽になった日もあります。
この記事で伝えたいこと
「転職したいけど、決められない」「このままでいいのか不安」「でも失敗するのはもっと怖い」——そんな気持ちの中にいるなら、昔のボクもまったく同じでした。
やりたいことがなくてもいい。自信がなくてもいい。怖いままでもいい。無理に前向きになる必要もないし、きれいな言葉で自分を励まさなくてもいいと思います。
ただ、自分の中にある違和感だけは、見ないふりをしないほうがいい。
「転職したいけど決められない」その状態が1年続いているなら、それはもう”迷い”じゃなくて”停滞”かもしれません。その違和感は、これからの人生を選び直すサインかもしれないからです。
- 転職そのものより、迷い続けることのほうが苦しくなる
- 完璧な答えを待たなくていい——本音をごまかさないことが最初の一歩
- 45歳からでも、昨日より少し成長できたと思える日は来る
- 45歳・元トラックドライバーから精肉店へ未経験転職
- 元ワインソムリエ10年→ トラック8年→ 精肉店
- 人身事故をきっかけに、人生を見直して転職
- 夢は肉×ワインのキッチンカーで全国の競馬場を回ること
まとめ|次は、一歩踏み出してみたい
ボクは、かっこよく転職できたわけじゃありません。「転職したいけど決められない」状態から、迷ったし、怖かったし、ずっと止まっていました。それでも動いたことで、ようやく見えてきたものがあります。
その積み重ねが、いつかキッチンカーで競馬場を巡る夢にもつながると信じています。競馬場で会ったら「ブログ読んでました」と声をかけてもらえたら、うれしいです。
ボクは明日も、一歩ずつ挑戦を続けます。
失敗も悔しさも、そのまま記録しています。
キッチンカーで競馬場を巡る夢に向かって。
※この記事は筆者自身の実体験をもとに書いています。転職・キャリアに関する内容は個人の経験に基づくものであり、すべての方に当てはまるものではありません。


コメント